ローンチ前にAdSense審査落ちた話 — SaaSサイトはコンテンツ不足で落ちる
審査結果のメールを見た瞬間、正直「え、なんで?」と声が出た。
PiloTube(パイロチューブ)のランディングページを公開して、意気揚々とGoogle AdSenseに申請したのが数週間前。サービスとしての完成度には自信があったし、デザインも整えた。なのに返ってきたのは「審査に通過できませんでした」の一行だった。
何が起きたか
AdSenseの審査落選通知には、理由が明記されている。自分のケースに書かれていたのは「コンテンツの量または質が不十分」という旨の文言だった。
最初は意味がわからなかった。PiloTubeのサイトは、機能説明・料金プラン・FAQと、SaaSとして必要な情報は一通り揃えていた。デザインも手を抜いていない。「コンテンツが不十分」とはどういうことだ、と思った。
少し調べてみて、ようやく理解できた。AdSenseは「コンテンツサイト」を前提に設計されている。
SaaSサイトとコンテンツサイトは別物だった
AdSenseが想定しているのは、ブログや記事メディアのように「読み物コンテンツが継続的に更新されるサイト」だ。ユーザーが読む記事があって、そこに広告を載せる。これがAdSenseの基本モデル。
一方でPiloTubeのサイトは、UIと機能説明が中心のSaaSランディングページだ。ユーザーに「読ませる」というより「使わせる」ために設計している。ページ数も少ないし、テキストの総量も当然少ない。
Googleから見ると、「このサイトには広告を載せるだけの読み物がない」という判断になる。機能説明やFAQは、AdSenseが評価する「コンテンツ」の定義には入らない。これはSaaSサービスあるあるで、自分も実際に食らった。
詰まったポイント:「じゃあどうすればいい?」
審査落選の原因はわかった。でも「コンテンツを増やせ」と言われても、SaaSのランディングページに無理やり記事を詰め込むわけにもいかない。
調べていくと、定石として出てくるのが**「ブログ記事を30本以上書いてから再申請する」**という方法だった。
30本。一人で開発しながら、それだけの記事を書けるのか。正直きつい数字だと思った。しかも「量を揃えればいい」というわけでもなく、内容の質も問われる。薄い記事を量産しても通らない、という話もある。
ただ、考えてみると悪い話だけでもなかった。
気づき:どうせブログは必要だった
冷静になってみると、PiloTubeにとってブログは「AdSense審査のためだけに書くもの」ではない。
- SEOで流入を作るためにも必要
- ユーザーに使い方を伝えるためにも必要
- 自分自身の開発記録としても価値がある
この開発日記も、その一環だ。どうせやるべきことを、AdSense審査という外圧が「今すぐやれ」と教えてくれた、そういう見方もできる。
とはいえ、審査落選がローンチ前のタイミングだったのは痛かった。収益化の計画に少し狂いが生じた。AdSenseを広告収益の一つの柱として考えていたので、その前提が崩れた形だ。
実際にやっていること
今は、PiloTubeのブログセクションを育てることを並行して進めている。開発日記・使い方ガイド・YouTube運用に関するノウハウ記事、この3軸で書いていく方針を決めた。
開発日記はそのまま自分のリアルな記録として書ける。使い方ガイドはサービスの機能説明を兼ねるので一石二鳥だ。YouTube運用ノウハウは、PiloTubeのターゲットユーザー(YouTuberや動画クリエイター)に刺さるコンテンツになる。
AIチームも動かしている。ツクルンには記事の構成案を出してもらって、自分が肉付けして書く流れを作った。完全にAIに書かせると「らしさ」が消えるし、AdSenseの審査でも自動生成コンテンツは評価されない。あくまで自分が主体で書く、というスタンスは変えない。
30本という目標は、3〜4ヶ月かけて達成するつもりでいる。急いで薄い記事を量産するより、一本一本に実体験を乗せた方が長期的に資産になると判断した。
結果:今どこにいるか
現時点では、まだ再申請はしていない。記事の本数が目標に届いていないからだ。
AdSense審査落選という「失敗」は、正直言えば想定外だった。でも、これがなければブログ整備を後回しにしていた可能性が高い。結果として、サービスの土台を固める方向に動けている。
収益化のタイムラインは当初より遅れた。それは事実として受け入れている。ただ、焦って薄いコンテンツで再申請して何度も落ちるより、一度しっかり整えてから通す方が時間の無駄がない。
SaaSを作っている人へ:先に知っておいてほしいこと
AdSense審査を考えているなら、これだけ先に知っておいてほしい。
SaaSのランディングページだけでは、AdSenseは通らない。
これはサービスの質とは関係ない。どれだけ良いプロダクトを作っても、「読み物コンテンツが少ない」という理由で落とされる。AdSenseの審査基準が、そういう設計になっている。
対策はシンプルで、ブログを育てること。ただし「30本書けばOK」という魔法の数字があるわけではなく、質と量の両方が問われる。
自分が実感したのは、ブログは広告収益のためだけでなく、SEO・ユーザー教育・サービスへの信頼構築、すべてに効くということだ。AdSense審査のためにしぶしぶ始めるより、「これはサービスの一部だ」と腹をくくって取り組む方が続く。
ローンチ前に審査落ちしたのは痛かった。でも、今はそれを「正しい順番を教えてもらった」と解釈している。
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