AIチームと外部GPTで集客戦略を議論したら「ツールLP群SEO」が漏れていた話
社内5人で議論して、AIにもレビューさせて、それでも盲点はあった。
先週、PiloTube(パイロチューブ)の集客戦略をまとめるために、自分の社内AIチームをフル稼働させた。ハイキー・キカクン・マーケル・ケイリン、そして自分本人の計5視点で意見を出し合い、「これで網羅できた」と思っていた。ところがGPT-5にセカンドオピニオンを求めたら、全員が見落としていた論点が一つ出てきた。「ツールLP群SEO」という戦略だ。
問題:「網羅した」はずなのに、何かが足りない感覚
正直に言う。戦略をまとめ終わった時点では、かなり手応えがあった。
ハイキー(コンテンツ担当AI)はYouTubeとブログの連携案を出してきた。キカクン(企画担当AI)はコンテンツカレンダーの設計を提案した。マーケル(マーケ担当AI)はSNS流入と口コミ施策を整理した。ケイリン(競合分析担当AI)は競合サービスとの差別化ポイントを洗い出した。自分自身はそれを統合して、「どこから攻めるか」の優先順位をつけた。
5視点でやったから死角はないはずだ——そう思っていた。でも、どこかひっかかっていた。「このまとめ、本当にこれで全部か?」という感覚が消えなかった。
その感覚を信じて、GPT-5に投げてみることにした。
気づき:外部AIへのセカンドオピニオンという選択
「自分のAIチームのレビューを、別のAIにレビューしてもらう」というのは、最近自分がよくやるやり方だ。
社内AIチームは自分の指示や思考パターンに慣れている分、自分の盲点をそのまま引き継いでしまうことがある。意図せず「ハマ視点フィルター」がかかった状態で議論が進む。だから外部AI——今回はGPT-5——に「この戦略、何が抜けているか」を聞くのは、自分にとってのデバッグ作業に近い。
まとめた集客戦略をそのままGPT-5に貼り付けて、こう聞いた。
「この戦略で見落としている切り口があれば教えてほしい。特にSEO・コンテンツ周りで。」
返ってきた答えに、少し止まった。
課題:「ツールLP群SEO」という概念、自分たちは触れていなかった
GPT-5が指摘してきたのは、「ツールLP群SEO」という戦略だった。
VeedやKapwingといった海外の動画編集ツールが実践しているやり方で、ざっくり言うと「検索キーワード別に10本以上のランディングページを作り、SEOで刈り取る」というものだ。
例えば「YouTube サムネイル 作り方」「動画 字幕 自動生成」「ショート動画 編集 無料」——こういった具体的な検索キーワードに対して、それぞれ専用のLPを用意する。トップページやサービス概要ページではなく、キーワードに最適化された「入り口ページ」を量産する戦略だ。
これ、自分たちは一切話していなかった。
ハイキーはコンテンツの「量」を重視していたが、それはブログ記事やYouTube動画の話だった。キカクンは企画の設計を考えていたが、LP設計は視野に入っていなかった。マーケルはSNS流入を中心に考えていたから、SEOのオーガニック流入とは別レイヤーの話をしていた。ケイリンは競合サービスの機能比較をしていたが、競合がどうやって検索流入を取っているかまでは掘り下げていなかった。
5人全員が「ツールLP群SEO」というアプローチに気づいていなかった。
実践:なぜ全員が見落としたのかを分解した
GPT-5の指摘を受けて、すぐにキカクンに「なぜこれが出なかったか」を分析させた。
返ってきた答えは、なるほど納得できるものだった。
「今回の議論は『どんなコンテンツを作るか』という発想軸で進んでいた。LP設計はコンテンツというより"プロダクトの入り口設計"に近い概念なので、コンテンツ戦略の文脈では自然と抜け落ちやすい。」
確かにそうだ。自分もAIチームも、「コンテンツを作って集客する」という文脈の中で考えていた。でもツールLP群SEOは、「検索意図に合わせたページを作って刈り取る」という、もう少し設計よりの発想だ。コンテンツとプロダクトの中間にある戦略で、どちらの担当者も自分のレーンだと思っていなかった。
これは盲点の構造として、かなり典型的なパターンだと思う。「誰かがやるだろう」ではなく「誰のレーンでもなかった」という状態。
結果:戦略マップに新しい柱が一本増えた
GPT-5の指摘を受けて、集客戦略を更新した。
具体的には、PiloTubeで狙えるキーワードを洗い出すフェーズを追加した。「YouTube 分析 ツール」「チャンネル 伸ばし方 診断」「動画 再生数 改善」など、PiloTubeの機能に関連する検索キーワードを20〜30個リストアップして、そこからLP設計に落とし込んでいく計画を立てた。
VeedやKapwingがやっているように、トップページとは別に「キーワード別の入り口」を複数作る。それぞれのページでPiloTubeの特定の機能や使い方を訴求する。SEOで流入を取りながら、そのままサービス登録につなげる導線を作る。
まだ実装はこれからだが、「この柱がなかったのはまずかった」と素直に思った。
教訓:AI同士のレビューにも、構造的な盲点がある
この一件から、自分が学んだことを整理しておく。
①「網羅した」と思った瞬間が一番危ない
5人で議論して、複数の視点が出て、まとめが完成した——その達成感が、盲点への感度を下げる。「もう終わった」と思った後に、もう一度「何が抜けているか」を聞く習慣が必要だ。
②社内AIチームは「自分の思考の延長線上」にある
どれだけAIチームを多様に設計しても、指示を出しているのは自分だ。自分が気づいていない概念は、社内AIも気づきにくい。外部AIへのセカンドオピニオンは、そのフィルターを外すための手段として有効だった。
③「誰のレーンでもない」論点が盲点になりやすい
コンテンツ担当・企画担当・マーケ担当——役割を分けると、役割の境界線に落ちる論点が出てくる。今回の「ツールLP群SEO」はまさにそれだった。定期的に「役割を超えた視点」で全体を見直すフェーズが要る。
④外部AIへの問い方が重要
「この戦略どう思う?」ではなく、「何が抜けているか」「どのアプローチに触れていないか」という問い方をしたことで、GPT-5が補完的な視点を出しやすくなったと思う。評価を求めるより、欠落を探させる問い方の方が、セカンドオピニオンとして機能しやすい。
PiloTubeの集客戦略は、まだ進化途中だ。今回の「ツールLP群SEO」の発見は、その中でも大きな軌道修正になった。
AI同士でレビューし合っても盲点はある。それを知っていること自体が、たぶん一番大事な前提だと思っている。
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